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Special Report
第16回 東京JAZZ

16th TOKYO Jazz FESTIVAL Official Site


9/2 daytime -THE JAZZ STREAM
9/2 Evening -FROM SHIBUYA TO THE WORLD
9/3 daytime -CELEBRATION!
9/3 Evening -JAZZ SHOWER





Sep. 3 (Sun) Daytime

CELEBRATION!


JAZZ100年プロジェクト directed by 挾間美帆 with デンマークラジオ・ビッグバンド featuring リー・コニッツ、 日野皓正、山下洋輔、リー・リトナー、コーリー・ヘンリー、 トレメ・ブラス・バンド、アモーレ&ルル

シャイ・マエストロ・トリオ guest カミラ・メザ
チック・コリア & ゴンサロ・ルバルカバ





JAZZ100年プロジェクト directed by 挾間美帆
with デンマークラジオ・ビッグバンド featuring リー・コニッツ、
日野皓正、山下洋輔、リー・リトナー、コーリー・ヘンリー、
トレメ・ブラス・バンド、アモーレ&ルル






世界初のジャズ・レコード録音から100年を記念し、1時間でジャズの歴史を振り返る試みに注目の新人作曲家/アレンジャー・挾間美帆をフィーチャーしたステージ。 東京JAZZ 2017 ホール・コンサートの2日目のスタートを飾るのはジャズ・ジャパンやダウンビートなどの専門誌で高く評価される挾間美帆のディレクションによるジャズ100年史。

ステージに流れるフェスティバルのテーマ・ビデオに続きステージ右手より登場するのは伝統的なニュー・オーリーンズ・ジャズを演奏するマーチングバンドのトレメ・ブラス・バンド。会場を練り歩くその姿をオーディエンスが満場の手拍子で迎える。そしてその演奏がステージ上のデンマークラジオ・ビッグバンドに引き継がれ、トレメ・ブラス・バンドもステージに上がって「聖者の行進」で掛け合いが始まる。

30年代の名曲「Sing, Sing, Sing」でのアモーレ&ルルの軽快なダンスに続いて、40年代のニューヨークでのBebopの誕生を日野皓正が得意のハイトーン・トランペットで歌い上げる。そして続くCool Jazzの時代を、生き証人たる89歳の大御所リー・コニッツが甘いサックスの音色で甦らせる。

60年代のフリー・ジャズはもちろん山下洋輔が主役だ。クラシックなフレーズを交えた彼ならではの破壊的ピアノソロを満喫する。そして60年代後期、ロックが音楽界を席巻する中から誕生したのがフュージョン。ここでリー・リトナーが登場、ジャコ・パストリアスの名曲「ザ・チキン」で大フュージョン大会が繰り広げられる。

そして現在。コーリー・ヘンリーがヴォコーダーで斬新なアレンジを施した「聖者の行進」でエレクトロニック・ジャズを強烈に印象付け、ビッグバンドが各時代をなぞるように、ニュー・オーリンズ・ジャからBebop、フリー・ジャズなどの要素をちりばめた演奏を聞かせた後にコーリー・ヘンリーがヤン・ハマーを思わせる秀逸なシンセサイザー・ソロを聴かせ、ビッグバンドとの競演で大団円を迎え、100年を俯瞰する壮大なステージは幕を迎えた。



Members:
挾間美帆(conductor)、デンマークラジオ・ビッグバンド、リー・コニッツ(sax)、
日野皓正(tp)、山下洋輔(p)、リー・リトナー(g)、コーリー・ヘンリー(org)、
トレメ・ブラス・バンド、アモーレ&ルル(dance)


SET LIST
1. When The Saints Go Marching In w/ Treme Brass Band
2. Sing Sing Sing / アモーレ&ルル
3. Night in Tunisia / 日野皓正
4. Boplicity / Lee Konitz
5. The 10th Theme / 山下洋輔
6. The Chicken / Lee Ritenour
7. When The Saints Go Marching In-Now / Cory Henry


レポート: Tatsurou Ueda




シャイ・マエストロ・トリオ guest カミラ・メザ





ビッグバンドの後はイスラエルから参加のシャイ・マエストロ・トリオとチリ出身の若手実力派シンガー、カミラ・メザのコラボレーション。シャイ・マエストロはイスラエル・ジャズ・シーンで注目されている若手ピアニストで、キース・ジャレットからも賞賛されており、カミラ・メザは「ニューヨーク・タイムズ」誌でも絶賛された表現力豊かなシンガー・ソング・ライターである。

ややクラシカルなアプローチのピアノによるインプロヴィゼーションからスタート。アコースティックピアノにディレイをかけてサウンドに変化をつけている。ピアノのモチーフに導かれてベース、ドラムがバランスよく入り、繊細で美しいアンサンブルを聴かせた。

2曲目からはカミラ・メザが加わり、自ら奏でるギターとユニゾンで聴かせる。優しく心地よいヴォーカルが会場をふわりと包んだ。ハスキーなソフトヴォイスだが歌唱力は素晴らしく、ぜひジャズのスタンダードなども聴いてみたいと思わせるシンガーである。

シャイ・マエストロ・トリオを聴いたのは初めてだが、そのメンバーは実力者ぞろいだ。説得力のあるアドリブでリリカルな世界を表現し、ラスト「Paradox」ではさまざまな音色を聴かせながらもテクニカルに展開。ラストまでオーディエンスを魅了した。


Members:
シャイ・マエストロ (pf)、 ホルヘ・ローダー (b)、ジヴ・ラヴィッツ (ds)、カミラ・メザ (g、vo)

SET LIST
1. New River, New Water
2. Without Words
3. From one soul to another
4. The one you seeh is you
5. Paradox


レポート:Asako Matsuzaka




チック・コリア & ゴンサロ・ルバルカバ





それは2人の天才による高次元のピアノデュオだった。ステージ上には2台のグランドピアノ。チック・コリアが弾くのはヤマハ、ゴンサロ・ルバルカバは(遠目でハッキリとは見えなかったが)おそらくスタインウェイ。

ステージはインプロヴィゼーションからスタート、互いに思い思いに音を奏でる。ポロポロと、美しい音色が空間に響き、次第に音が重なり音量が増し、雷鳴のような凄まじさへと展開していく。自由にパッセージを奏でながら、あうんの呼吸で呼応しあって見事なアンサンブルとなっていった。

続く「La Comparsa」もテーマは決まっているが、互いがフリーの状態で交互にソロとバッキングをとる。やわらかなタッチで流れるようなフレーズを紡ぎだしていったコリア、やや対照的というか、よりアグレッシブなアプローチを見せるルバルカバ。これはステージを通して思ったことだが、ヤマハを弾くコリアのほうが、丸みのある柔らかな倍音を感じさせるスタインウェイのような響きを出していたのに対し、ルバルカバは、おそらくスタインウェイを弾いていたと思うのだが、やや硬質な煌びやかな音を出していた。これは2人の奏法の違いによるところだと思う。

思いのままにピアノで会話しているかのような「Solar」、クラシカルなアプローチも見せた「Ana's Tango」のあとは「Spain」へと続いた。この「Spain」、自由なインプロビゼーションからスタートし、コード感が出てきて(このあたりでSpainとわかるのだが)、しばらく経った辺りでようやくリズムが姿を現し、最後にようやくテーマを弾いてエンディングという、心憎い構成だった。このインプロビゼーションからリズムが出てくるまでのプレイがそれはもう見事で、高度なパッセージとバッキングが散りばめられた、ものすごいアドリブの応酬だった。


Members:
チック・コリア(pf)、ゴンサロ・ルバルカバ(pf)


SET LIST
1. Improvisation
2. La Comparsa
3. Solar
4. Ana's Tango
5. Spain
6. Bay City


レポート:Asako Matsuzaka



画像提供:第16回 東京JAZZ
撮影:中嶌 英雄、岡 利恵子
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