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Artist Press Vol. 9 > Feature: 奥本亮 -Part I-

奥本亮インタビュー<1>
機材紹介<1>
ライブレポートt: Ryo Okumoto Live In Tokyo "Super Jam Session Vol. 2" (2002.12.22)



LIVE REPORT:

Ryo Okumoto Live In Tokyo"Super Jam Session VOL. 2"
22nd December 2002 at MORPH TOKYO (Roppongi)


ロック、プログレ、ラテン・・・さまざまなジャンル。多彩なゲスト。最高に楽しく、最高にエキサイティング!


12/22使用機材紹介はこちらをご覧ください



この日は、11月にソロアルバム「COMING THROUGH」をリリースした奥本亮のセカンドソロライブ。


まずスタートは、アルバム「COMING THROUGH」から「Free Fall」。へヴィでスピーディーなリフが鳴り響く中、ステージ奥から空を切るようなシンセサウンドとともに奥本が登場。ショルダーキーボードを存分に唸らせ、ガンガン弾きまくる。サックスの包国との掛け合いも熱くエキサイティング。パーカッションMariのコンガの響きが印象的だった。1曲目、この5分ほどでオーディエンスの心を掴んでしまったようだった。

続く「L.A. Express」は、幻とまでいわれる名盤、「Makin' Rock」からの曲。美しいピアノのイントロに導かれ、軽快なロックのリズムが跳ねる。メロディーを奏でる包国のサックスの音色が気持ちよく伸び、奥本のツボを得たバッキングが、より全体のノリを誘う。彼のピアノバッキングはアタックが強く、そして音圧がある。3曲目「Summer Love」でも、イントロ、最初のワンフレーズで一瞬のうちにグルーヴを引きだす、というかがっちりとリズムを掴んでしまう。これが、世界を舞台に活躍するトップミュージシャンの実力なのだと思う。メロディーを奏でる包国の甘く抑揚のあるサックスは心地よく伸びていた。


とにかく会場全体のノリがいい。あっという間に3曲が終わり「Close Enough」へと移る。重厚で歪んだオルガンが唸りを上げ、ピアノとストリングスが感動的に歌いあげる。ソロパートではオルガンがまるで生きているようにうめきを上げる。これは、エフェクター"ワミー"の効果。Mari & 樋口は多彩なリズムバリエーションを披露し、渾身の力を込めて歌い上げる小西のヴォーカルは心に迫る。プログレッシヴな大曲「Close Enough」はドラマチックに展開した。

 
     
 
     

Members:
上、左より Mari(Tam Tam) (Per, Vo)、包国充(Sax, Fl)
下、左より 樋沢達彦(B)、樋口晶之(D)




奥本亮 (Key)

そして、シーケンサーのリズムに乗って始った「Godzilla vs. King Ghidorah」。樋沢のベースラインがドライヴ感のあるグルーヴを作り、奥本はピアノ、オルガンを自在に弾き分ける。凄まじいまでのオルガンソロは圧巻。独特なテンションを保ちながら最後まで一気に駆け抜けた。

花岡亜矢 (Dancer)




高まる緊張をやわらげるようなバラード「Shade of Green」。美しいエレピのサウンドが全体を包み、サックスが甘く奏でる。

そして心地よくグルーヴする「Sudden Samba」が始るとステージのカラーはカラっと変わり、賑やかに楽しくなる。包国のフルートが軽やかに、巧みに響いた。Mariと樋口が豊かなリズムヴァリエーションを展開した後の「Probe Miguel」では、ゲストダンサー、花岡亜矢がフラメンコを披露。ステージは一層華やかになった。





賑やかなラテンが終わり、Mariが歌う「Angel」へ。素直で清らかなヴォーカルが心地よく響く。後半、激しさを増した、タカのギターがより一層曲をもりあげた。

とにかく、この日のステージはバラエティに富んでいた。次に登場したゲストはなんと、ダイヤモンド・ユカイ。「What's Going On」 を余裕たっぷり、いつもながらの"カッコよさ"で歌い上げた。



 
小西ノリユキ (Vo) ダイヤモンド・ユカイ(Vo)

多彩なゲストが登場するカラフルなステージが繰り広げられたあとは、アルバムのタイトルナンバー「COMING THROUGH」。とてもスケールの大きいバラードだ。包国のサックスソロは絶品、小西は丁寧に心を込めて歌い、感動を呼んだ。



メンバーもオーディエンスも大いに楽しんだライブも、気が付いたらラストの曲「Knights In Dark Mist」となる。ドラム&Perが叩き出す激しいSambaにのって一気に盛り上がる。サックス、ギター、ベースと次々にエキサイティングなアドリブを展開。この曲で奥本はオルガンを効果的に鳴り響かせながらジャズ的なアプローチも聴かせた。


楽しくて、最高にエキサイティングなステージだった。熱烈なアンコールに応えて登場したメンバーは、まず「Silent Night」をクリスマス・プレゼント。ファンキーなナンバーを2曲。「Original View Plus」では樋沢のスラップソロは鮮やか。そして鈴木はディストーションを効かせたギターサウンドで伸びやかなアドリヴを聴かせた。

タカ (Tam Tam) (G) 鈴木晶(G)


福田はじめ (Key)


この日のエンディングを飾ったのは「Love Lite In Flight〜Freedom」。最後のゲスト福田がキーボードで加わる。ファンクから「Freedom」へ変わったところで、奥本はショルダーキーボードを弾きながら会場内に乱入。総立ちのオーディエンスの中でエキサイティングに弾きまくった(このパフォーマンスは欧米で評判になっている)。このパフォーマンスで会場はさらに熱気を増し、最高の盛り上がりを見せるなかで、ついにエンディングとなった。

スタートからエンディングまで、楽しくて、最高にエキサイティングなステージだった。あまりにも盛り上がったために、ステージの最中に次回のライブも決まってしまったほど。りさまざまなジャンルの曲、そしてゲストも多彩だったが、ショー全体の構成が素晴らしい。「音楽が好きであれば、誰でも楽しめる」ライブだ。次回(1/28)には、どんなマジックを見せてくれるのか、今から楽しみである。


ライブの中で、特別参加し、「Keep On Rockin'(from Makin' Rock)」を共演した社会人バンド「Ono-chan Band」。これは奥本がバンドリーダー Mr. 588の協力に感謝しての心憎い演出だった。


Set List:

1. Free Fall
2. L.A. Express
3. Summer Love
4. Close Enough (Vo. N.Konishi)
5. Godzilla vs. King Ghidorah
6. Sudden Samba
7. Probe Miguel -Tam Tam performance (Dance: Aya Hanaoka)
8. Angel - Tam Tam (Vo. Mari)
9. Keep On Rockin' (Ono-chan Band, Vo. N. Konishi)
11. What's Going On (Vo. Diamond Yukai)
12. Coming Through (Vo. N. Konishi)
13. Knights In Dark Mist

Enc)
Silent Night (Vo. N.Konishi)
Original View Plus
Love Lite In Flight〜Freedom (Vo. N.Konishi)


Report & Photos by Asako Matsuzaka


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